所信

百 花 繚 乱

~咲き乱れさせる ふるさとへの想い!!~

 

社団法人 江津青年会議所
2013年度 理事長 山藤志哲

2011年3月11日に発災した東日本大震災は単なる災害ではなく、社会情勢の不安にさらに追い打ちをかけ、国難ともいえる状況にこの国を追い込みました。東日本大震災と原子力発電所の事故によって突きつけられた日本の復興、そして、国難の時代にあっても政局に明け暮れ決断できない政治への不信、さらに領土・領海が脅威にさらされる安全保障問題など、我が国は、先送りすることのできない多くの問題を抱えているのです。

さらに問題なのは、国家の存在に気づいていない人々が多いことです。この国は国民のものであり、気概をもって築いてきた先人たちから引き継がれた、私たちと未来の世代のものなのです。これまで数々の困難を乗り越えてきた先人たちの努力を忘れ、どこか他人事、誰かがやってくれるのを待ち望んでいるのかもしれません。

そして、江津市に目を向けるとどうでしょう。少子高齢化による過疎化、雇用の減少による人口流出、様々な悪循環によってこのまちは元気がなくなってきていると感じます。しかしその中にも、人々に愛される伝統芸能、雄大な自然など魅力溢れる「ひと」や「まち」があるのではないでしょうか。

この時代の転機に必要とされるのは、JAYCEEです。私たちは「明るい豊かな社会」の実現に向けて活動し、自分のためではなく人のために行動し、次の世代のために覚悟をもって新しい時代を創造する責任があります。

秀でた人物を育て、すぐれた立派な事業とふるさとへの想いを咲き乱れさせましょう。

 

円滑なLOM運営
社団法人格移行に向けた業務の複雑さに困惑しているメンバーは少なくありません。しかし、一般社団法人を選択する上でも、綿密な事業計画や予算立ては、目標を定めて1年間の活動を進めることに適しており、監査制度や公益性の高い活動の推進、積極的な情報発信は、透明性を求められ、地域にとってより一層役立つ活動を求められる現在において必要なことです。組織を担うメンバーひとりひとりがこの重要性を理解し、しっかりとした実務ができるよう資質の向上を行うことが必要です。

次世代の為に全メンバーで会員拡大
私の世代が卒会すると江津青年会議所のメンバー、そして全国的にみてもメンバー数が半減します。数が全てではありませんが、より良い事業を行うためにより多くの秀でた人物が必要です。危機感を持って会員拡大を行い、明るい豊かなまちの実現に向けて全メンバーを巻き込んで行動します。そして、このまちを想う魅力ある「ひと」を増やし、メンバーひとりひとりが組織と活動を理解し、積極的に事業に取り組むことで江津青年会議所をより魅力ある団体にしていきます。まちを想う青年の輪を広げ、ともに活動し、仲間を増やしていくことが明るい豊かな社会の実現へと繋がります。

秀でた人物を育てる
江津青年会議所の大半は入会年度の浅いメンバーです。そのメンバーはそれぞれ想いを持って入会しています。その想いをさらに高め、メンバー自身の資質(人を惹きつける力、人を引っぱっていく力)、魅力の向上を図ることで、より強固な江津青年会議所を築き上げます。そして、他LOMの羨む団結力の強い組織にしていきます。また、組織だけでなく、地域を牽引できるリーダー的な存在、そして人々を魅了するひとづくりを行います。

石見神楽による青少年育成、そして次世代へ
私たちのまち、江津市には誇りを持って受け継がれてきた石見神楽が存在します。石見神楽は、幾度となく聞き、見ていたとしても囃子の音が聞こえてくれば、ついつい見入ってしまう、まるで私たちのDNAに刷り込まれているかのような素晴らしい地域の伝統芸能のひとつです。しかし、人口の減少、高齢化が進めば、現在社中の中心を担っている現役世代や地域で応援する人々、そして、今後の担い手となる子どもたちの減少は避けられません。誇りある石見神楽を次の世代へと脈々とつなげていくためにも、この人々を魅了する石見神楽を通じて健全なる青少年を育成し、郷土愛を醸成するとともに担い手を増やし、誇りある伝統文化を永続的に継承させていきます。

江津の魅力によるまちづくり
私たちのまち、江津市には、中国地方最大の江の川、地場産業の象徴でもある赤瓦の街並み、石見神楽や石見焼などの伝統文化、万葉集を代表する歌人柿本人麻呂をはじめとするふるさとの歴史、山・川・海からとれるふるさとの幸など多くの魅力が存在します。その魅力を最大限に引き出し市内外へ発信することで、このまちに住む人々のふるさとへの誇りと郷土愛を育て、ふるさとを離れて県外で活躍する出身者やこれからの地域を支える子どもたちの世代が誇りに想うまちづくりを行います。

江津の祭再発見と諸団体との連携強化
地域にとって祭は、その地域に住む小さな子どもからお年寄りまで多くの方々が集まり楽しむだけでなく、交流を深めて地域の結束力を高める重要な役割をもっています。子どものころから楽しんできた祭は、大人になっても忘れず、地域外へ出て行った後でさえ、参加をすれば地域にとけこむことができる「ふるさとへの想い」を強くする大切な行事です。江津市最大の祭は、なんといっても「江の川祭」です。そして、今年は第30回の節目を迎える大切な1年です。江津市民が一堂に会し、楽しみ、絆を深めるこの重要な祭を先輩方が守り、発展させ続けてこられました。この江の川祭において、ふるさとへの想いを最大限に高めるためにメンバーが一丸となって祭を盛り上げ、さらに、関係諸団体との連携強化に努め、色褪せることのない思い出をメンバー、地域の方々と共有し絆を深めます。また、地域にはたくさんの祭やイベントが存在します。江津青年会議所として地域の住民が一体化する祭やイベントに参加し、活性化させることで地域に笑顔の花を咲き乱れさせ、明るい豊かな江津を創り上げます。

 

2002年に入会し10年間、江津青年会議所で活動してきました。入会当初は何も分からず活動していましたが、現役メンバーや諸先輩方との出会い、そして出向したことで得られた県内や県外のLOMの方々との出会いの中で、大変多くの事を学ばせて頂き、さらに友情を深められたことに大変感謝しています。第39代理事長を仰せつかり、諸先輩方から誇りを持って受け継がれてきた江津青年会議所に恩返しの気持ちを持って、そして40周年に向けさらに魅力のある組織にするべく職務を遂行する所存です。

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